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気さくな対話を通して、
患者さんとの信頼関係を築く

 患者さんは診察室に入ると緊張して、なかなか本音を語ってはくれない。そんな患者さんの緊張感をほぐすために、土井内科では待合室の掲示板を有効活用している(写真)。
 掲示板には糖尿病治療に役立つワンポイント情報のほかに、経済、時事、スポーツニュースなどのおもしろい記事が盛りだくさん。土井院長が新聞や雑誌からおもしろいと思ったものを切り抜いて掲示している。
 おもしろい記事が掲示された日は、患者さんが診察室に入ってくるなり、その話題で盛りあがることもあるとか。
 「診察の本題に移るまで、時間がかかることもありますが、患者さんもリラックスしているので、血糖コントロールの状況や治療の実態などを正直に話してくれるんですね。治療に対する疑問や不安なども隠さず打ち明けてくれるので、療養指導を行ううえでのメリットはとても大きいと思います」(土井院長)。

患者さんを身近で支えてあげるのが
実地医家の役割

 新薬が続々と開発されているいま、糖尿病の治療は複雑化し、専門性がより求められてきている。
 内科医のなかには、手間と時間を要する糖尿病治療を敬遠する医師もいるが、全国臨床糖尿病医会の会長として糖尿病医療の臨床現場を見続けてきた土井院長は、増加する糖尿病患者さんを救うためには、実地医家の力こそ必要であると訴える。
 「生涯にわたって治療を続けなければいけない患者さんが一番必要としているのは、なんでも気軽に相談できる医師の存在なんです。われわれ内科医は、患者さんの一番近くで支えてあげなければいけない」(土井院長)。
 大切なのは、触診と対話を重視する心の通った医療で、内科医はもう一度“医師のあるべき原点”に返って糖尿病と向き合うことが必要なのではないだろうか。