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 雑談の中から見えてくるものに、患者の『ストレス』がある。血糖値は心と連動しており、環境や生活の変化が数値に現れる。患者背景の変化を見落とさないことが重要だ。

 原口内科の調査によると、ストレス度は年齢に逆相関し、肥満度と血糖コントロールに相関した()。
 また、ストレスの強度が薬剤の効果と関連することも示されている()。患者のストレスケアも、医療者が行う療養指導の一環といえるだろう。

 「ストレスでやはり大きいのは、家族のことです。ご家族の病気や介護、死亡はもちろんですが、孫の誕生や、子どもの受験・就職などでコントロールが乱れる方もいらっしゃいます」。糖尿病の好発年齢である50代~70代には、特にそのようなライフイベントが起こりやすい。「雑談の中で、患者さんの生活背景の情報を得るようにしています。もし、母親の介護をしていると知っていれば、『お母さんの具合はどう?』『実は、先週から施設でお世話になっていて…』『そう、じゃあ少しは楽になった? よかったら少しずつでもいいので、運動を始めてみませんか?』など、療養につなげていくことができます」

 ストレスを一人で抱えるのはつらい。人に聞いてもらうだけで、肩の荷が軽くなった経験は、誰しもあるだろう。医療者と患者である前に、人と人。患者と病気以外のことも気軽に話せるような関係を、医療スタッフ全員が目指したい。