Home>バックナンバー>2015秋号TOP>施設紹介レポート

 患者の多くは、糖尿病によって、これまでの生活習慣の見直しを迫られる。それでなくても、患者は医療者に不満を抱きがちだ。患者の嗜好や習慣を頭ごなしに否定するような指導は慎みたい。前出のアンケートでも、通院中断群では継続群に比べ「医師や医療スタッフの対応に不満がある」という回答の割合が有意に高かった。
 「糖尿病治療の場は日常生活なので、患者さんご自身の意志によるところが大きい。医師が上から目線で指図をしたり、叱ったりしたところで、患者さんの意識は変わらない。中にはそういった厳しい指導で、気持ちを新たにする患者さんもいますが、長続きするとは思えません」(横山先生)。
 横山クリニックでは、患者の自己検査による自己管理に重きを置いている。従来の説教型の指導と比べて、自己責任型の方が、血糖値や体重の管理に効果が高いという報告もある5) 6)
 「スタッフには、患者さんを敬愛する気持ちを常に忘れないよう指導しています」(横山先生)。
 スタッフの対応について、何か気付いた点があれば、患者からも気軽に言えるような、開かれた雰囲気を心がけている。そのような院内環境も継続治療の大きな要素だ
 「治療の目的は、『病気が人生の楽しみを損なわないこと』。患者さんには、病気のために何かを犠牲にしたり、あきらめたりする必要は全くないと話しています」(横山先生)。