
Q:先生が認知症のスクリーニングを始められたきっかけは何ですか。
伊藤:それは、恥ずかしながら私の患者さんの孤独死がきっかけです。ある日突然警察から電話がかかってきて、患者さんの孤独死を知らされました。その根底には、認知症があったため、孤独死に至ったわけです。市内でも独居老人の数は非常に多く、その中には認知症の方も多い。私はしばらく通院してこない安否が疑われるような患者には、定期的に連絡をとるようにしています。Q:認知症を早期に発見するための診療のコツとは
伊藤:認知症というのは、病状が進むとあらゆる面で不都合が生じます。当クリニックに定期通院している方で、認知症が疑われる場合、なるべく初期の段階で診断し、それ以上進行しないよう薬剤を投与することが非常に大切だと考えています。患者さんに、最近のニュースを話題としてきいてみたり、昨日は何を食べたかなどをたずね、栄養相談を兼ねた認知症の有無などを観察します。Q:実際にどのように認知症のスクリーニングを進めていますか。
伊藤:当クリニックでは、これまで、約280人の認知症のスクリーニング検査を行いました。認知症の診断には、CTによる画像診断が必要なので、専門クリニックとの連携により、専門外の医師でも認知症が診られるように協力をしていただいています。もの忘れ外来は大変混んでおり、なかなか予約が取れないので、当クリニックでは個人的に神経内科クリニックと連携し、患者さんが神経内科で診察してもらったその日にCTの撮影とその診断結果が出るように依頼しています。認知症の疑いがある場合は付添いなど家族の協力をしていただくことが多いため、何度も検査や診断のために病院へ行くという家族の負担を避けるためです。診断後の投薬患者は40人で、こちらでフォローするようにしています。


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